大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和39(オ)980 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人近藤亮太、同寺尾元実の上告理由一について。

証拠調の限度は、事実審裁判所の専権に属するところであり、原審が所論検証の

申出を採用しなかつたからといつて、これをもつて違法ということはできない。原

審の確定した事実関係のもとにおいては、上告人A1の賃借していた本件建物の西

側一戸の部分と共に上告人A2の賃借していた東側一戸の部分をも解体することが

相当であり、右双方を解体してその敷地上に新たな建物を建築して土地全体の活用

を計る意図でなされた本件解約申入れは正当事由に基づくものである旨の原審の判

断は是認できなくはなく、右認定判断が所論のように条理に反するものとは認めら

れない。論旨は、原審の専権に属する証拠の取捨判断、事実認定を非難するに帰す

るものであつて、採用するに由ない。

同二について。

論旨は、原審で主張、判断を経ない事項を主張して、原判決を非難するものであ

るから、採用し得ない。

同三について。

原審は、訴外Dが上告人らに対して本件建物の賃貸借解約申入れをしたとの被上

告人の主張に対して、これにそう事実を認定しているのであり、原判示事実関係の

もとにおいては、本件賃貸借解約申入れの日につき原審の認定と被上告人の主張と

の間に所論の差があつたとしても、これがため右解約申入れの存否に関し原審が右

主張との間に同一性を欠く認定をしたものということはできない。また本件解約申

入れが原判示のような理由により正当事由を具備するものと認めた原審の判断は、

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原審がその挙示の証拠により認定した事実関係に照らして、首肯できないではない。

従つて、論旨は採用できない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、

主文のとおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

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